男性向けサプリメント|OGハーブ公式サイト

2023/09/21 17:35




TESE(精巣内精子採取法)とは


男性不妊治療の1つに「TESE(精巣内精子採取法)」という治療法があります。
TESEは男性の精巣を直接調べて精子の有無を確認、及び精子を採取する治療法で、主に射出精液中に精子が認められない「無精子症」の場合に適応されます。
精液中の精子がほとんど動いていない「精子不動症」や重度の射精障害の場合にも適応となることがあります。
TESEは不妊治療の中でも高度生殖医療に分類され、高度な医療技術や設備が要求される治療法です。そのため実施できる病院は限られており、費用面も含めれば誰もが簡単に受けられる治療法ではないでしょう。しかし、ひと昔前まで子どもを授かることを諦めなければならなかった無精子症の方にとっては、子どもを授かるチャンスとなる偉大な治療法です。


TESEとMD-TESEの違い


TESEには2種類あります。
1つは精巣から精巣組織の一部を採取する「Conventional TESE(TESE)」、もう1つは顕微鏡で精巣を観察しながら精子が作られていそうな精細管を採取する「microdissection-TESE(MD-TESE)」です。

精液中に精子が射出されていないだけで精巣の造精機能には問題がなく、精子も産生されているであろうと予測される場合にはTESEが行われます。
症例としては、精子の通り道に問題があって精子がうまく運ばれない「閉塞性無精子症」や重度の射精障害などです。

一方、MD-TESEは精巣の造精機能が低下していて正常に精子が産生されていない「非閉塞性無精子症」の場合に適応となります。
通常、精巣組織にある精細管はどの部分であっても精子が作られています。ところが造精機能が低下している場合、精子が作られている精細管があれば精子が作られていない精細管もあります。そこで、精子が作られていそうな精細管を探して採取し、精子を見つけ出すのがMD-TESEです。
つまり、TESEの対象となるかMD-TESEの対象となるかは“精巣で精子が作られているかどうか”。これは精巣の大きさや超音波検査・ホルモン値の結果などから予測されます。


TESE手術の流れ


TESEもMD-TESEも局所麻酔もしくは全身麻酔をかけた上で行われます。
局所麻酔となるか全身麻酔となるかは病院の考え方によって異なるでしょう。

TESEの場合はまず陰嚢を1cmほど切開して少量の精巣組織を採取、その後、顕微鏡下で精巣組織内の精子を探します。
一方、MD-TESEでは陰嚢を切開して精巣を露出させ、顕微鏡で観察しながら精子が作られている可能性の高い精細管を採取し、精子を探します。いずれの手術も最終的には切開した箇所を縫合して終了です。
手術時間は術中の状況によって異なりますが、TESEであれば1時間前後、MD-TESEであれば2時間程度といったところでしょう。
また、日帰りで手術で受けられる病院もあるようですが、基本的には術後の経過を観察するために入院となることが多いようです。

なお、TESE、MD-TESEによって精子が回収できた場合は凍結保存を行って後日顕微授精を受ける、あるいは女性の採卵日に合わせてTESE、MD-TESEを行なった場合は新鮮な精子を使ってすぐに顕微授精という流れになります。


TESE手術よる痛み

TESE、MD-TESEを受ける男性の多くが心配されること、それは手術による痛みです。痛みの感じ方には個人差があるため一概には言えませんが、術中は麻酔が効いているため、あまり痛みを感じることはないと言われています。ただ、術後、麻酔が切れてきた時に痛みと違和感を感じる方が多いようです。睾丸にボールが当たったような痛み、下腹部全体に疼くような痛みなどと形容されます。
定期的に鎮痛剤を内服するよう指示されますが、痛みがひどい場合は座薬を処方してもらえることも多いので、遠慮せずに担当医に相談しましょう。



TESEにおける精子回収率

TESE、MD-TESEを受けるご夫婦にとって最も気になるのが精子回収率です。
これに関しては精子の通り道に問題がある閉塞性無精子症の場合、造精機能に問題がないケースが多いため、ほとんどの場合で精子を回収することが可能だと言われています。しかし、その他のケースでは残念ながらはっきりとした確率が提示されておりません。ただ、TESEによる精子回収率は患者の造精機能の状態に加えて、担当医の医療技術や経験によるところも大きいと言われています。
TESEやMD-TESEを受ける際の病院選びには、設備だけでなく今までどれくらいの数の手術を行っているかといった実績も考慮すると良いでしょう。


TESEの費用について

現在のところ、TESEやMD-TESEは健康保険の適用外となります。
そのため費用も10万円から30万円ほどと病院によって大きく異なりますが、非常に高額であることに変わりありません。
そこでぜひ活用したいのが「助成金制度」です。
不妊治療費助成制度はお住まいの自治体により助成額や申請時期など細かな内容が異なります。助成制度のご利用を考えている方は申請漏れ、間違いのないよう事前にきちんと確認しておきましょう。


⇒精子の数を増やす・運動率をUPする「改善法」